勝負事には必ず勝ち負けがある。
そして、多くのチームは『勝ち』というものに執着する。当たり前の事だ。
自分だって勝たなくていい野球なんて生まれてから1回もしてきた事がない。
組織のレベルが上がれば上がるほど『勝ち』というものの執着は大きくなるだろう。
しかし、よく言われる言葉がある。
『勝ち負けが全てじゃない。』という言葉だ。
あくまで自分の意見としてだが、この言葉は嫌いだ。
何故なら、そんなものを考えながら勝負事をして勝てるほど勝負の世界は甘くないからだ。
それに、そんなものは勝負が終わった後に必ず気づく事だ。
だからこそ、勝負の最中は勝つ事に全てを置く必要があると自分は思う。
しかし、自分が言いたいのは勝負が終わった時に『勝ち』というものだけ残っていれば良いという事じゃない。
『勝利』する為には何が必要なのか。何が大切なのか考える事が1番大切なのだ。
『勝ち』に必要な物は表面的な技術などだけじゃない。
チームの結束力であったり、仲間を想う気持ち。が必ず必要になる。
『勝つ』という事に執着して、それが大切だと気づくのと、最初から『勝ち負けが全てじゃない。』と思っているチームの気付きでは、何故それが大切なのかという考えの質や濃さに大きな差が出ると思う。
『勝ち負けが全てじゃない。』この意味は十分分かる。
実際、自分は『勝ち』というものに今まで執着して野球をしてきたが、中学、高校とそれぞれの野球が終わった時に残っているものは全国大会に出た事。甲子園に出た事なんかじゃない。
一緒に戦ってきた仲間だったり、一生懸命練習してきた日々に意味があったと思う。
でもそれは『勝ち』という目的に必死に執着したからこそ、得られた事だと思う。
『勝ち』にこだわるからこそ、初めて『勝ち負けが全てじゃない』という大切さの本当の意味に気づく事ができるのだ。
こんな事を言ってきたがこれはあくまで自論だし、なんの根拠もない。
今回の記事で1番自分が伝えたい事は実は『勝ちにこだわれ』という事じゃない。何事も『目的』を持った方がいいという事だ。
自分の勝負している『目的』は勝つという事だが、違う人だっているだろう。
目的なんてものは何でもいい。
ただ、その目的を達成するために必死になる事で、本当に大切な事は何なのか。自分に残っているものは何なのかという、自分にとって1番大切なものを見つけるという事が勝負をする上で大切なことなのだと自分は思う。
それを見つける事が出来れば、それが自分にとっての本当の『勝利』だろう。